不動産契約が無事に終わり、「これで一安心」と思った直後に、思いもよらない追加費用を請求されるケースは決して珍しくありません。契約書にサインした後だから断れない、そう思い込んで支払ってしまう人も多く、結果として大きな不満やトラブルにつながります。
実際には、契約締結後に請求される追加費用の中には、事前説明が不十分だったものや、そもそも支払義務が曖昧なものも含まれています。この記事では、契約後に追加費用を請求されやすい具体的なケースと、その危険性、未然に防ぐためのチェックポイントを解説します。
1 契約書に曖昧に書かれた「別途費用」
契約書に「別途費用が発生する場合がある」といった一文があると、後からさまざまな名目で請求される可能性があります。金額や条件が具体的に記載されていない場合、その解釈は業者側に有利に進みがちです。
2 引き渡し直前の追加工事費用
「このままでは引き渡せない」「最低限の工事が必要」と説明され、引き渡し直前に修繕費や調整費を請求されるケースがあります。事前に修繕範囲や費用負担が明確になっていないと、断りづらい状況に追い込まれます。
3 管理開始後に発生する想定外の費用
マンション購入後、管理組合発足や管理会社変更を理由に、追加の管理費や一時金を請求されることがあります。契約時に説明がなかった場合でも、「決定事項だから」と言われると納得してしまう人も少なくありません。
4 付帯サービスの自動更新による請求
安心サポートや設備保証などの付帯サービスが、一定期間後に自動更新され、契約後しばらくしてから請求が始まるケースもあります。契約時には無料期間のみが強調されがちです。
5 鍵交換・追加設備の後出し請求
契約締結後、「防犯上必要」「標準仕様」として鍵交換費用や設備追加費用を請求されることがあります。事前に金額や実施時期が決まっていない場合、不要な支出になる可能性があります。
6 ローン関連費用の追加請求
住宅ローン手続きの途中で、事務手数料や保証料、条件変更による追加費用を請求されるケースもあります。金融機関と不動産業者の説明が分かれていると、責任の所在が曖昧になりがちです。
7 契約内容変更に伴う費用
引き渡し日や条件を少し変更しただけで、「契約変更手数料」として費用を請求されることがあります。変更に費用がかかる場合でも、その基準が事前に示されていないとトラブルの原因になります。
8 「想定外」を理由にした追加請求
「想定外の事態が発生した」という理由で費用を請求されるケースもあります。しかし、その想定外が本当に不可抗力なのか、業者の見積もりや説明不足ではないかを冷静に確認する必要があります。
9 断れない雰囲気を利用した請求
引き渡し直前や入居直前は、購入者が断りにくいタイミングです。その心理を利用し、「今払わないと手続きが進まない」と圧をかけてくる業者も存在します。
10 追加費用を防ぐための事前確認
契約前に「この契約後に追加で発生する可能性のある費用は何ですか」と明確に質問することが重要です。その回答を書面に残すことで、後からの不当な請求を防ぎやすくなります。
まとめ
不動産契約後に請求される追加費用は、知識がないと受け入れてしまいやすいものです。しかし、すべてが正当な請求とは限りません。曖昧な表現や説明不足がある場合、その負担を買主が背負う必要はないケースも多く存在します。
契約締結前に追加費用の可能性を洗い出し、条件や金額を明確にしておくことが最大の防御策です。「契約後だから仕方ない」と思わず、冷静に内容を確認する姿勢が、不要な出費とトラブルを防ぐ鍵となります。
