購入前に値引いた新居をネットで見たら

私は46歳の自営業をやっている者です。
家族は、妻と子供4人。

そんな大家族の私たち一家は6年前に念願のマイホームを購入しました。
この話は、その時のことになります。

妻と私は、同じ地元出身で結婚しました。
一緒になってから10年あまりは、家内の実家に同居していました。
3人目まではなんとか過ごせていたのですが、4人目の子供が生まれることが分かり、明らかに家の中が手狭になりました。
新居が必要となり、まずはリサーチがてら近所の物件を見て回ることにしました。
しかし、探してみて分かったのですが、近所は比較的地価が高くて、理想とする広さがあってお値ごろの物件はなかなか見つかりませんでした。
妻は出産前のナイーブな精神状態であることもあり、「近くに高架がある」「道路が近い、振動がする」「家の作りが嫌だ」とやっと見つけた物件を何度も気に入らず、見て回る物件も少なくなってきました。
そのため、妻の実家から少し離れたところに探しだすと、「親元から引き離すのか!」とばかりに妻から怒られる有様。
当初リサーチのつもりが、妻は本気で親元のそばに住むこと以外考えられなくなっていました。
この状態を1年近く過ごし、お互いの精神も時間的も見つけられる物件数もすり減らしていきました。
そんなとき、実家から1kmぐらい離れた脇道に偶然通りかかって見つけたのが今の我が家です。
妻がやっと見初めた3LDKの2階建ての新築です。
私は「やっと決めてくれた!」と天にも昇る気持ちでした。
そして妻はそろそろ出産を迎えようとしていました。

妻の体調を気遣い私一人で、販売元の不動産業者へ出向き売買交渉をしました。
当初掲げられていた値段は4200万円ほどでしたが、数回の交渉を経て200万円の値引きとなりました。
私たちは「お得になった」と喜びました。
銀行で住宅ローンの契約をすませ、やっと契約を明日に控えたある日のことです。
「新居に入れる家具やカーテンをどうしようか」「間取りってどんなかんじだったっけ」と妻はご機嫌で饒舌でした。
私は、「じゃあ、不動産業者のホームページに間取りが出ているだろうから見てみるよ」と言ってパソコンを開きました。
すると、その不動産業者のホームページに出てきたのは間取りと価格4000万円の表示だったのです。
すぐさま不動産業者に電話を入れて、私から「契約は控えさせていただく」と伝えました。
慌てた担当者は、「どうしてですか」と聞くので事情を説明し、確認をしてもらいました。
折り返し電話をかけてきた担当者は「ホームページの掲載ミス」との釈明をしていました。
信じきれない思いで押し問答の末、追加で100万円の値引きを申し入れて契約をすることにしたのですが、未だに疑心暗鬼です。

とても疲弊した住宅探しとなりました。
ただ、4人目が新しい家で無事に生活を始められたことは良かったです。

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